夜の梅

日が暮れて夜、庭に灯りをつけに行くとき、あまり寒くなくなってきました。

我が家には玄関先に、引っ越してきた時に植えた枝垂れ梅があります。

父がたいそう好きなんです。

アトリエには似合わないでしょう・・しかも正面に・・と心で思っていましたが言えません。

まだ、枝垂れ桜の方が・・とも思っていました。

だけど、今の季節、夜、外に出ると香るのです。

ふわっと。

昼間は、花の色や形に目が入って、そんなに思わないのですが、闇夜の香りは、なんとも言えずその場に佇んでしまわせる力があります。

戦前生まれの父は今よりもずっと暗い夜を知っており、遠い昔、夜の梅の香りの記憶があるのかもしれません。

とにかく父は寡黙です。何も教えてくれないけれど頑固です。

梅の木の上はちょうど電線がない位置で星もよく見えます。

桜では香らないので、この梅で、この位置でないといけなかったのかなあと思いながら、夜の梅を楽しんでいます。

こちらが昼の梅。剪定の悪さが目立ちます(汗)